2013.6.9

僕は、蚊がキライだった。

世の中に、刺されると害がある昆虫は、いくらでもいる。
例えば、ハチ。
でも、ハチの事は、好きではないけど、キライでもない。
こちらが、驚かしたりしない限り、基本的には、害がないから。

蚊がキライな理由は、こちらが何もしていなくても、向かって来ること。
さらに、出没頻度が多く、指なんかを刺されると異様にかゆいこと。
あと、夜寝ているときの、プーーンという音も、やめてほしい。

僕は、蚊が、結構キライだった。

     *

つい先日、聞いた話。

「人を刺す蚊は、メスだけなんだって。」
「卵を産む前のメスが、十分な栄養をとるために、人の血液を吸う」らしい。
そして、「普段は、花の蜜などを、吸っている」らしい。

つまり、全てのオスと、産卵前以外のメスは、人に害はないという事になる。
しかも、花の蜜を吸うなんて、なかなかカワイイ。

蚊を見たら、手でパチンと潰したり、蚊取り線香を焚いたり、するのは、
ひょっとしたら、無害な蚊を、殺してしまっているのかもしれない・・・と思えてくる。

さらに。
「卵を産む直前のメス」と聞いてしまうと、
わが子を産む母の、「切実さ」を、どうしても、感じてしまう。

蚊を、簡単には、殺せなくなってしまった。

     *

つい、身の上話しを聞いたがために、
情がわいてしまった、のパターン。

でも、そのおかげで、蚊に刺されても、
「まあ、しょうがないよな」と思えるようになった。

蚊取り線香も、無駄に殺さない為に、焚かないようになった。
ミーに、この事を相談したら、
蚊が嫌がるニオイのアロマがある事を教えてくれた。
それなら、蚊が近寄ってこないようにするだけで、殺さずに済みそうだ。

蚊と、距離を置いて、それぞれがお互いの場所で、生きていける。
アロマでも、お香でも、少し、研究してみる価値はありそうだ。

     *

2013年、初夏。

僕は、ずっとキライだった蚊のことを、
少し、肯定できるようになった。